らっく!!


「わが社の社長がぜひあなたを引き取りたいとおっしゃっています」










今なんて…?


私は自分の耳を疑った。


しゃっ…


社長っっ―――!?


社長ってあの社長!?


会社のトップの社長!?


「あの!!私…社長さんとは知り合いでも何でもないですけど!!」


「そうでしょうね」


焦る私に相楽さんは苦笑いしながら説明してくれた。


「詳しいことは社長に会って直接聞いてください。少なくとも隣で争ってる親戚の方々よりはよっぽど良い方ですよ」


やっぱり聞こえてたんだ―…。


私はニッコリと笑った相楽さんに促されるように思わずコクリと頷いてしまった。


気が向いたら会社に来るように言って相楽さんは帰っていった。


親戚達の話し合いも平行線のままその日はお開きとなった。


< 6 / 390 >

この作品をシェア

pagetop