らっく!!


あの日までは休日以外毎日会っていたのに一緒に帰るのは初めてだった。


「…ごめん…腕…痛かったよな…」


申し訳なさそうに謝る先輩に胸が痛んだ。


「…大丈夫です。心配しないでください」


私は安心させたくて笑顔で答えた。


「…俺…美弦ちゃんに謝んなきゃな…俺が紘一さんから頼まれた時にちゃんと断れば良かったんだよ。普通の女の子は親に監視されてるみたいで嫌だよな…」


あれ…?


もしかして私が言ったことって伝わってない…?


「あの~先輩?紘一さんの過保護はいつものことだし、先輩が気にする事じゃないですよ?」


「じゃあ何で怒ってたの?」


ズバリと聞く先輩に私も思っていたことを吐き出してしまった。


「先輩が私にかまってくれたのは…紘一さんに頼まれたからなんでしょ…?会ってて楽しかったのは自分だけなんだって思ったら…」


うっ…なんか恥ずかしい…。


これじゃ子供みたいじゃん!!

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