真実の糸
「じゃぁ、今夜は、手出さないから、一緒に寝て?」


「本当に?」


「本当、本当!!」


「うふふ……。」


私が急に笑い出したから、不思議な顔をした翔さん。


「朱里?」


「ごめんなさい。からかいすぎた。別にいいよ。」


「え?」


翔さんは、私が言った意味がわかってないみたいだ。


「別に大丈夫だよ。翔さんが、したいようにしても。」


「朱里……。本当にいいのか?」


「うん……。」


「後悔するなよ。眠いっていっても、寝かせねから。」


「承知しました。」


こうして、私は、翔さんとひとつになった。


でも、少しだけ、ほんの少しだけ、翔さんがきみくんだったら、なんて、思ってしまう自分が居た。


翔さんを、愛すると、誓ったはずなのに……。


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