真実の糸
そもそも、私がなぜ大好きなきみくんではなく、翔さんと結婚することに、なったのかと言うと。

それは、私が10歳の頃に、さかのぼります。


私は、両親と翔さん、翔さんのお父様、そして、きみくんとその兄弟で、海に行ったときの話しになります。


私は、お父さんが“絶対に近づくな”と行っていた、岩場に翔さんときみくんと一緒に行ってしまったんです。


それが、間違いだった……。


「うわぁ〜。キレィ〜、ねぇきみくん、翔ちゃん綺麗だね!?」


その頃は、きみくんは、今と変わらずきみくん。翔さんを、翔ちゃんと呼んでいた。


「朱里、ハシャグと危ないぞ」


「大丈夫だよ。心配性だなぁ、翔ちゃんは。」


この時、ちゃんと翔さんの、忠告を聞いていたら、未来は少し違っていたかもしれない。


「朱里、戻るぞ!」


そう言って、翔さんときみくんは、お父様達がいる、砂浜へ歩き出した。


「あっ!待って!きみくん、翔ちゃん!」


私は、2人はにおいて行かれないように、走り出した。


「ぎゃぁ!!」


「「朱里!!」」


私は、岩場に足をとられて、海に落ちてった。


いやぁ、落ちたけど、一人じゃなかった。


一緒に落ちたのは、翔さんだった……。


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