ココロのナミダ 。


入学して今日で
丁度1ヶ月

もうクラスでは
仲良しグループが出来あがり
勉強も徐々に
難しくなりつつあった


いつもの様に
教室に入ると

「留花!おっはよ~♪」

『あ、おはよ..』

「ねぇ、聞いた?5組の
佐藤がさー..」


こうしていつもの様に
他愛ないおしゃべりが
始まって..

私はその話を聞き乍も
窓際の一番後ろに
座っている彼女が
気になっていた


彼女は新保由良(シンポユラ
入学して1ヶ月経つ
今でも一人ぽつんと
本を読んでいる

最初は賑やかなのが
苦手なのかな?なんて
思っていたけれど..

登校してから休み時間、
教室移動、給食の時も
彼女は一人でいた

クラスメイト達も
彼女に一切話し掛けよう
ともしない

何かが、私の胸の奥に
引っ掛かっていた
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