Bar GRANT



それがどうだ。



夕方になって、彼女は再びやって来た。



普段着に着替え、世話になったお礼と迷惑をかけたお詫びにと、手土産を持参して丁寧に頭を下げた。



男というのは、なんと馬鹿な動物か。



たったそれだけのことで、俺はすっかり心を奪われてしまった。



「第一印象とのギャップがたまんなくてさ」



などと同僚に話したりもした。



まさかあの女が俺のことを、ただの金づるとしてしか見ていなかったことになんて、気付きもしないで。







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