Bar GRANT



俺は、鈴のような笑い声が聞きたくて、今まで縁がなかったジョークを覚えた。



瞳を輝かせて喜ぶ姿が見たくて、欲しそうにしていたものを、後日サプライズで贈った。



ある日、タバコを吸う俺の横で、



「タバコ苦手なんだけどな」



と眉をしかめた彼女の顔を見て、タバコもやめた。



実は彼女が6歳も年上だとわかっても気にならなかった。



彼女のために出世して、幸せな家庭を築くことを夢見て働いた。



それほどまでに、彼女は俺のすべてだった。




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