Bar GRANT
そんな、あり得もしない想像なんて時間の無駄だ。
でも彼女たちの会話から、そのバーには何らかの力があるらしい。
今でいう、パワースポット的な場所だろうか。
真実か、迷信か。
いずれにしても、少々へこみ気味の俺には興味深い話題には違いない。
そのバーのことを、知りたいと思った。
俺は残りのコーヒーをすすると、席を立って彼女たちのテーブルへ向かった。
「…あのー、そのバーって、どこにあるんですか」