愛しの black panther
───…
──…
「俺達は″ライズ″と協定を結ぶ!」
「お前ら…」
「あくまであやめさんの為だから…あっ!泣かしたら許さないよ?」
葵は穏やかに話し、あたしに向き直る。
「本当に何かあったら直ぐ連絡してね?ちゃんと番号登録した?」
葵が連絡が取りたいからと、あたし達は互いの携番の交換をしていた。
もちろん龍也とも。
「大丈夫だよーほらっ!」
あたしはポケットから携帯を取り出すと、葵の番号を表示させ見せた。
「良かったぁ」と言った葵の隣で、龍也が「俺のは…」と、ボソッと呟く。
「もー!ほらっ」
龍也の番号を表示させると、ほっと安心した表情を見せた。
「龍也って…ちょいちょい可愛いよね♪」
『ぷっ』
あたしの言葉に、思わず吹き出したみんなに、
「ばっ、ばっかじゃねーのお前ら?笑うんじゃねぇ!!」
と言って顔を赤くしていた。
「ほらね?やっぱり可愛いじゃん」
″ちっ″、と舌打ちする龍也を葵がクスクスと笑い「まあまあ」と宥める。