愛しの black panther
「琢磨…少しここで待ってて貰っていい?」
「どうしたんすか?」
少し離れた場所にあるトイレに目をやったあたしに、琢磨は「…あぁ」と、少し恥ずかしそうに笑った。
「どうぞ…ごゆっくり…てのもなんかおかしいですね…あー何言ってんだろ俺…///」
「琢磨って…可愛い」
「や、止めて下さい!」
でっかい図体の割にシャイな琢磨。
そのギャップに、思わず可愛いなんて言ってしまった。
「だぁー…早く行ってきて下さいよ!」
「わかった、わかった」
クスクス笑う未歩とあたしに、琢磨は照れながら早く行けと促す。
「琢磨君って…見た目によらず照れ屋さんなんだね」
「みたいだね」
なんて言いながら、あたし達はトイレに向かって歩き出した。