愛しの black panther
「あなた誰?!」
声を荒げたあたしを見て、銀髪の男は不適な笑みを浮かべた。
「俺?…さぁ…誰でしょう」
「ふ、ふざけないで!」
「ふっ、威勢がいいねぇ」
縛られ床に横たわるあたしを見下ろし、彼は言った…。
「"スネーク"」
「…スネーク?」
眉間を寄せたあたしを見つめ、銀髪をかきあげる。
「そっ、スネーク…ちなみにオレ総長だから」
嫌みな態度にイラつくあたし。
「スネークなんて知らないわ」
「…あんた…ムカつくね」
しゃがみ込んだ彼があたしの顔を覗き込む。
「沢田 悠 オレの名前ね」
「あんたの名前なんて興味ないわよ」
「あっそ、でも聞いたでしょ?あなた誰って」
「……く…」
悔しげなあたしに、くっと喉を鳴らした彼は、また立ち上がると椅子に腰を下ろした。