愛しの black panther
「大丈夫だよ…悠君」
あたしを拘束していた腕が緩み、縛られていた両手も自由になった。
「手荒なマネしてすみませんでした」
シュンはそう言って、あたしに深々と頭を下げた。
「…え…あのっ…」
「ちなみにこれ…玩具です…ライズの姫さんにケガなんてさせたら殺されますから…」
苦笑いのシュンが、あたしに突きつけていたナイフを握って見せた。
「…お、玩具ぁぁ?!」
あたしの雄叫びが木霊する。
「おいコラッ!玩具ってなんだよっ、どうなってんだぁ?!」
翔太があたし達に近寄り、シュンに詰め寄った。
「翔太やめろ…」
「…んだよっ」
海斗に止められた翔太が眉間を寄せた。