愛しの black panther

「俺が…言いだしたことなんです…」



申し訳なさそうな顔をして、途切れ途切れにそう口にしたシュン。



「俺が黒瀬さんに頼んだんです…沢田さんをとめて下さいと」



沢田の方を向いたシュンは真剣な目をしていた。



「シュンお前…」



辛そうな沢田の隣で、未歩もまた辛そうに瞳を揺らした。



「豪どう言うことだよ…」



「俺が話すよ」



泰治が豪に問いかけると、海斗が口を開いた。



「スネークが派手に暴れてるって言ってたよね?」



「あぁ」



「だからスネークのことを調べて動いてたのはホント…あやめちゃんに何かあったら大変だからね」



少し微笑んであたしを見てから、海斗は話しを続けた。



「そしたら彼の方から俺に接触してきたんだ」


海斗はシュンに目をやり小さく頷いた。
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