愛しの black panther
「俺だってお前を失うのはこえー…だからいねぇ方がいいとか考えんなよ…俺から離れるなんて許さねぇ」
頭の上から降ってきた言葉に、あたしの身体がピクンと反応を示した。
「……っ…」
そう、豪が言う通りあたしは自分が、彼等を苦しめ傷つけ…迷惑をかけるだけの存在に思えてならなかった。
あたしなんていないほうがいい…。
「豪…でもっ…あたし…」
「あやめがいねぇと息すらまともにできねー…お前俺を殺す気?」
耳元で囁かれた言葉は、あたしの心臓をキュッと縮めた。
「…豪…あたし…傍にいていいの…?…迷惑じゃないの…?」
「誰が迷惑なんて言った…こんなに思い伝えてんのにわかんねー?…あやめ…」
痛い位に抱きしめ豪はそっと囁いた。
「愛してる」
溢れた涙は止まってなんてくれなかった。