愛しの black panther
「ありがとう豪」
「ん…でも俺だけじゃねぇ、コイツ等がいるからできた事だ…それに沢田の気持ちも解るしな…」
「…え…」
「俺だってお前を護ために強くなりてぇって思ってる…いつアイツと同じになるかわかんねー」
『お前を泣かせんのはイヤなんだ…』
囁いた豪は悲しげだった。
「その時はあたしが豪を止める!覚悟してなさいよ」
「あぁ…頼む…でも手加減してな?」
「ぷっ…あははっ!」
笑いあうあたし達。
そんな2人の姿を眺め、呆れたように笑うみんな。
ライズの溜まり場に穏やかな日常が戻った。
こうやって、豪の傍で何時までも笑っていたい。
ずっとずっと…心の底からそう思った。
握られた手の温もりを感じながら。
………―――
『お前は俺に捕らわれたんだ…覚悟しろよ?』
『しょうがないから捕らわれてあげる』
『上等だ!』
end