愛しの black panther
「どうした?海斗なら用が済んだら此処に来る…心配すんな」
「そうじゃないけど…ごめんちょっと思い出しただけ…何でもないよ」
何を?と聞かれたらどう話そう…
どうしたらいい?話してしまおうか…
そんなあたしの思いを知ってか知らずか、豪はあたしの頭をポンと撫でただけだった。
「ふっ…そんな顔すんな」
そう言って目の前の雑誌を手に取り見始めてしまった。
正直ほっとした、彼の事をどう話していいか戸惑ったから。
豪の隣にいてもあたしの中では、もやもやとした思いが渦巻いていた。
あたしの中の消せない気持ちが…