愛しの black panther

「どうした?海斗なら用が済んだら此処に来る…心配すんな」



「そうじゃないけど…ごめんちょっと思い出しただけ…何でもないよ」



何を?と聞かれたらどう話そう…



どうしたらいい?話してしまおうか…



そんなあたしの思いを知ってか知らずか、豪はあたしの頭をポンと撫でただけだった。



「ふっ…そんな顔すんな」



そう言って目の前の雑誌を手に取り見始めてしまった。



正直ほっとした、彼の事をどう話していいか戸惑ったから。



豪の隣にいてもあたしの中では、もやもやとした思いが渦巻いていた。



あたしの中の消せない気持ちが…

< 37 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop