愛しの black panther
その時は確実に近づいていた…
何時ものように迎えの待つ公園に、あたしは向かう。
真っ直ぐにあたしを見つめ、待っていてくれる豪。
でも…今日は違った。
知らない女の子と笑って話している。
何時もなら話しかけられても何も答えず、ただ黙ってあたしを待っていてくれる。
あたしの姿をその瞳で捕らえた時、初めて微笑みを浮かべるのに…。
何だか凄く気分が悪い…もやもやと渦巻く何かがあたしの心を支配していた。
何だろこの気持ち…
何故かあたしの足は其処から動かず、ぼんやりと仲の良さそうな2人を眺めていた。