愛しの black panther

託された思い

「じゃ改めて…波川あやめさん…ようこそ"ｱｯｼｭ"へ」



落ち着きを取り戻しつつあるあたしに、彼…葵はそう言った。



「"ｱｯｼｭ"？あなた達一体何なの？！」



「"ﾗｲｽﾞ"と同じさっ」



「ﾗｲｽﾞ…」



一言そう発したあたしに、龍也が視線を向けた。



「気になるか…黒瀬が」



「………別に」



気にならない振りをした方がいい、じゃなきゃ豪達が危ないかもしれない…あたしはそう思っていた。



「強がんなよ…お前あいつの女だろ？」



「………」



あたしは何も言わず龍也から顔を背けた。



「黙りか？まぁいい…葵」



龍也が葵に目配せをすると、豪に近づいた理由を話し出した。