愛しの black panther
「お前を守る為だ…"強くなりてー"あいつは何時も言ってた"あやめは俺が守る"ってなぁ」
幼い頃、母を無くしていたあたしが、新しいお母さんは綺麗で優しくて、お兄ちゃんはカッコ良くて…。
幸せ者だなぁ!なんてバカみたいに思い笑っていられたのは、仁兄に守られてたからなんだね。
「いつだったか…仁と君が不良グループに絡まれた事がなかった?」
「うん…あった」
覚えてる…仁兄は体を張ってあたしを守ってくれた。
「その時助けてくれた人達が当時の"アッシュ"のメンバーだったんだ」
そうだ、あの時あたし達に救いの手を差し伸べてくれた人達がいた。
あの時…誰かがボロボロの仁兄に、何か言っていたような気がする。