愛しの black panther
「なーに百面相してんの?あやめさんって面白いんだね、見てて飽きないや」
「ぬぁっ!!いっいつからそこに?!ずっと見てたの…声かけてよね!」
「まったくぅー」と怒るあたしを見て、クスクスと笑う葵。
考えてる最中、あたしはかなり顔にだしていたらしい…うん、気をつけよう。
ひとり、うん、うん、と頷くあたしを見て、今度はお腹を抱えて笑い出した。
「ヒーッ、ひっひっ…マジ?天然?…その顔ウケるー」
顔?!
「悪かったわね!どうせ笑える位ぶっさいくですよー、ふんっ」
と、そっぽを向いたあたしに、葵が慌てて謝る。
「わぁっ!ごめん!違うよあやめさん、美人なのに構わず変な顔するからっ…気を悪くした?」
「あたし美人なんかじゃないし…そんな気を使わなくてもいいのに」
お世辞?かえって傷つくし…
「参ったな…」
と葵が頭を抱えると、後ろから声がする。