花は時に牙で噛む【停滞中】
「え!?もしかして彼氏さん?」
「うん…まぁ」
真実ちゃんのまたしても鋭い勘で一発的中。
「…にしてもさぁ、凄いモテようだけどいいの?」
エレベーターの隣に設置されている階段の中段付近に腰を落とし、喫煙所周辺を観察。
ここが1番のベストポジション。
真実ちゃんはうんざりした様に言うと、群がる女達を冷めた目で見ている。
「うん…まぁ。慌てる必要もないって言うか…」
「へぇー。彼女の余裕ってやつ?」
恭花ちゃんはため息混じりに言う。