花は時に牙で噛む【停滞中】
頑張れ芽々さん
斎藤芽々。19歳。
一世一代の大ピンチです。
今から約3時間前。
夕方に近づき気温もちょっとだけ肌寒くなってきた頃。
優希からの電話。
"今日、仕事終わったら部下連れていくから"
目眩を起こしそうになった。
淡々と、部下と橘入れて3人だから。
そう言われた時は半分白目だったかもしれない。
連れてくるならまだいい。
何時に帰ってくるのか聞いたら、調度ご飯時。
一応ね、一応確認の為に外で食べてくるのかと聞いたらバカにされた。
全身の血の気が一気に引いた。
電話口で優希は何か言ってたけど、一方的に切ると財布とキーケースを持って飛び出した。
目的地はもちろんスーパー。