花は時に牙で噛む【停滞中】
"…どうした?"
意外にも早く出てくれた優希。
「お酒ないー!買うの忘れた、の!!今から買いに行ったら料理…間に合わない……」
半べそプラステンパるあたしに優希は、お酒は買っていくから落ち着け。そう言ってくれた。
それを聞いたあたしは若干落ち着きを取り戻したものの、やっぱりちょっと焦ってて。
優希のそれを聞いてまたもや何か言っていた気がしたけど、一方的に電話を切った。
時間がない!
ご飯作らないと!!
買い物袋をぶちまけて、頭に浮かんだ料理を一心不乱に作った。
何の統一性もない和洋中。
指をちょっと切っても、腕に油が飛んでも今はかまってられない。
落ち着いてきた頃には手は絆創膏だらけだし、腕は所々赤くなっていた。