花は時に牙で噛む【停滞中】
優希に恥は掻かせらんない。
そう思って、急いで部屋着から、よそ行きの服に着替えた。
赤くなってしまった腕は隠せたものの、絆創膏だらけの手はどうにもならなかった。
気休めにしかならないけど、出血は止まっていたので、絆創膏を全て剥がした。
これでちょっとはマシかな。
もうそろそろかなっと思い、料理をリビングのテーブルに運んでいると玄関先がガヤガヤしていた。
来たのかな?
お出迎えしようと玄関に行く。
「…いらっしゃいませ」
大人の独特な雰囲気に緊張がピークに到達しそう。