花は時に牙で噛む【停滞中】
それとも、今日この家にいる事がいけなかったの?
チキンなあたしは、返ってくる答えが怖くて、ここまで聞けないでいる。
「…うまかった。」
ポツリ呟いた優希の声は、とてもとても優しかった。
そっか、ならよかった。
優希が褒めてくれたから、また作ろうって思う。
また、頑張れる。
沈んでいたあたしの心も今は天にも昇りそうで。
あたしって単純だなって思う。
「…芽々?」
「うん?」
復活したあたしは鼻歌なんか歌っちゃってルンルンだったのに、優希のちょっと暗い声。
「正直に言って?…ご飯は食べたの?」