花は時に牙で噛む【停滞中】
こうゆう時の優希は、いつも狡い。
真剣に聞く優希にあたしは嘘をつく事が出来ない。
優希はそれを分かってて、こうやって聞いてくる。
だから、
「…食べてない」
そう言うしかないじゃん。
優希は無言であたしの腕を引き、リビングに連れていく。
「一緒に食べよう」
流石に4人でも多かったのか、追加した料理はほとんど手付かずのまま残っていた。
食べたい。
せっかく優希が言ってくれたんだから食べたい。
だけど、今は夜の11時を過ぎた頃。
この時間に食べてしまったら、確実に太ってしまう。