花は時に牙で噛む【停滞中】


「でも、どうして食べなかったの?」



朝はあまり食べない優希だけど、夜は人並みに食べる優希にしては珍しい。




「さぁ、何でだろうな」



優希は優しく笑った。






あたしも優希の事なら、何でも分かってるつもり。

表情一つにどんな言葉が隠れているのか。


それはあたしだけが知ってる言葉。







「あたし、今度も頑張るからね!」



「……もう連れてこない」




優希のそんな言葉は聞こえてなくて、あたしは次ある機会に闘志を燃やしていた。






< 122 / 196 >

この作品をシェア

pagetop