花は時に牙で噛む【停滞中】
寂しい気もしたけど、仕事なら仕方ない。
あたしもお風呂に入って、煩くならないように、先に寝ていよう。
「…優希?あたしもう寝るね」
書斎のドアを控えめに叩く。
「おやすみ」
ドア越しから聞こえる優希の声。あまりにも、さっぱりし過ぎてる。
・・・・つまんないね。
寝室のベッドに滑り込み、優希が来るのを待っててみても、一向に現れる気配がない。
これは今日も徹夜かなぁ?
コーヒーでも持って行こうかなぁ。
でも、邪魔しちゃ悪いし。
そんな事を考えている間に、あたしの意識は遠退いていった。