花は時に牙で噛む【停滞中】
数日後。
届いたテキストを開き目を通す。見慣れない用語がたくさん。
覚える事が山程ありそうだ。
そう思う反面、闘志を燃やすあたしもいた。
夕食の支度を済ませ、まだ優希が帰って来ないのでテキストに手を伸ばした。
見るば見るほど未知な事だらけ。でも、その感覚が楽しくてしょうがない。
勉強していくに連れて、のめり込んでしまい気付けばとっくに22時を過ぎていた。
やばっ!!
夢中になりすぎてた!
さすがに優希も帰って来てるはず。
慌てて顔を動かすと、ぎょっとした。
あろう事か優希は、あたしが背中を預けているソファに座って本を読んでいた。