花は時に牙で噛む【停滞中】
時計を見れば10時を指していた。
「おかえり」
「ただいま」
玄関までいくと、少しだけお酒の香りのする優希。
「…友達は?」
「寝ちゃってる。今日はうちに泊める事にした」
優希に明日の事を聞いたら、休みだと言ったので明日は送ってもらう事にした。
客間に布団を二つ敷いて、優希に麻里子と七恵を運んでもらった。
それでもピクリとも動かない二人は、相当酔ったんだなと思った。
「お風呂沸いてるよ」
「入ってくる」
優希は一度寝室に戻り、着替えを手にしてバスルームに行った。