花は時に牙で噛む【停滞中】
壁に掛かっている時計を見ると、7時30分を指していた。
もう起こす時間だ。
ゆっくりとドアを開け、ベッドに目を向ける。
規則正しく動くちょっと膨らみのある布団。
「優希起きて、時間だよ」
ゆさゆさと肩を揺らすと、ゆっくり開かれる瞼。
「おはよ、ご飯出来てるから早く来てね」
起きた事を確認すると、部屋を出てキッチンへ行き、卵焼きを作る。
我ながら天才だと思う。
ふわふわに出来た卵焼きをお皿に移しテーブルに並べた。