花は時に牙で噛む【停滞中】
「俺は、友達と遊びに行かせたくなくて仕事を辞めさせた訳じゃない」
「……うん、」
知ってるよ。
「芽々に窮屈な生活させてたのは謝る」
「…謝らないで!」
優希は何も悪い事なんてしてないの。
その時、優希の手に力が入ったと思ったら、あたしの身体は後に傾き重量に負けてそのまま倒れていく。
けど、すぐあたたかい温もりがあたしを包む。
「芽々はもっと俺に頼ればいい」
耳元でする優希の声に身体がぞくぞくとする。