花は時に牙で噛む【停滞中】
そっと近づき芽々の隣に膝をつく。
額に手を当てると相当熱い。
心なしか呼吸も乱れている。
「…芽々?」
「……んっ、」
優しく頬を撫でてやると、うっすら目を開く芽々。
「…ゆ、……き?」
意識のはっきりしない舌足らずな芽々の声はいつもと全然違う。
何でよりによってこんな所で寝てるんだよ。
エアコンもついていない和室は冷たい空気に包まれていた。
芽々を抱き抱え、寝室へと急ぐ。