花は時に牙で噛む【停滞中】
「芽々、起きられるか?」
「…んー……、」
この会話、今ので5回目。
どうやら芽々は起きたくないらしい。
「芽々、お願いだからちょっと起きて…」
横たわる芽々の背中に腕を回し半ば強引に身体を起こした。
首がくてんと横に傾き俺の肩に乗る。
髪を撫でてやれば、嬉しそうに擦り寄る芽々。
「ご飯だよ…食べて」
「…んー…、ご飯…、?」
「お粥、食べれる?」
うっすら瞼を開く芽々、キョロキョロと辺りを見渡すと俺と目があった。