花は時に牙で噛む【停滞中】
「……ん、?」
だいぶ楽になった体で目を覚ます。
あれ?あたし…、
何かすごく大事な事を忘れてる気がする。
――ゴトンッ。
寝室のドアの向こうから、かすかにする物音。
あっ!優希!!!!
急いで飛び起きリビングに行くと、ソファに座りノートパソコンをひろげ仕事をしている様子の優希の姿。
あたしが声を掛ける前に音で気付き振り向く。
優希と目が合う。
「…優希ごめんね、あたし……、」
本当は優希の近くに行きたいけど、足が動かない。