花は時に牙で噛む【停滞中】
「んー…。確かこの辺りだったと思ったんだけどなぁ」
優希と付き合い始めてたった一回だけ行った事のある会社を目指すもののやっぱり迷った。
取り敢えず車を駐車場に停めて歩いて届ける事にした。
優希に電話してみよう。
おもむろに携帯を取り出しかけてみるがコール音が続くだけ。
はぁ。やっぱり…。
今日は立て続けに会議だって言ってたしなぁ。
キョロキョロ見渡してみても、どれも似たようなビルが建ち並ぶ。