花は時に牙で噛む【停滞中】


落ち着かない。


衝撃的過ぎた言葉に、放心状態なあたしを横目にリビングに向かう優希。



それをただボーと見送るあたし。



「…何してんの?食べないの?」



「あ、今行く」


顔だけ向けた優希に返事を返し、ひょこひょこと後を追った。




「優希が5日もいなくて大丈夫なの?」


「…あぁ」


「ふーん。じゃあさ、今日ちょっと付き合って!」


「……?」


ポカンとしている優希はほっといて、ご飯を急いで口に入れると支度を始めた。



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