花は時に牙で噛む【停滞中】


我ながらナイスアイディア。


案の定、優希は眉を歪ませ否定的。



「じゃあ、あたしの買い物が終わったら電話するね」


そそくさと、その場を離れようとした時、



「ちょっと待った」


優希に止められた。


優希は内ポケットから財布を取り出すと、カードをあたしに差し出す。



「え、あっいい!いらないよ!!」



当たり前のように出されたクレジットカードにあたしが動揺。



「何?遠慮とかしてるの?」



有無を言わせず優希はあたしのバックの中にカードを落とした。



< 93 / 196 >

この作品をシェア

pagetop