たった1人の君だから
どうしよう。言っちゃいたい。「千尋が好き!」って一言、伝えたい。
…いけっ!

「ちっ…」「お~!千尋きたかぁ~!!」ゆ…勇兄…(泣)
「おっ!勇兄じゃんっ!今日陸上ねぇのかよ!?」
「ないんですか?だろっ!」
「大学の陸上ってやっぱレベル違うのか?!」目をきらきらさせながら話す千尋。
「まぁまてって!俺の部屋でゆっくり聞かせてやるよ!」弟のように可愛がる勇兄。
まるでホントの兄弟みたい!
ってことじゃなくって!って…振り向いた瞬間2人は勇兄の部屋に入っていった。
てかっ!私が勇兄の妹なんですけど!
「…私も部屋もどろ~…」

バタン…
それからちょっとして私は1人で考え事をしてた。

「陸…上…か…。」
私たち2人は勇兄に憧れて陸上を始めた。高校のインターハイで走り高跳びに出場、そして優勝した。
そんな勇兄みたいになりたくて私と千尋は完璧な陸上バカになっていった。千尋は走り高跳びの選手として出場してから一度も大会で賞を逃したことがなかった。中学のときには全国大会に出場したこともある。私も高跳びやっていたかったけど、背が低すぎて…(泣)短距離に転向。

今じゃ千尋・178cm(成長中)、海央・150cm(成長ストップ)の身長差30㎝くらいついちゃいました…。

ぼーっとしながら
「気づけよバカ…」そうつぶやいた。
私は不安なんだもん。千尋がどんどん遠くに行っちゃうような気がして。
泣きそうになったと同時に
「ただいまぁ~!!!」
ママご帰宅…。今日ってホント、タイミングよすぎ!(笑)

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