僕→君→咲クラ
「・・・で、具体的に何をするかだが」
全く何も覚えていない神音から、有力な手がかりは得られそうになかった。
「一緒に街を歩いてみるか?」
もしこの近辺に住んでいたとしたら、何か思い出すかもしれない。
そう思い提案してみたが、神音は首を横に振った。
「・・・それは無理」
神音は沈んだ顔をした。
「何故だ?」
「私はここから動けない。この洞窟をぬけることができないの」
神音の話曰く、今まで幾度も出ようと試みてみたものの、入り口まで来ると途端に足が地に張り付いたような感覚に襲われ、それ以上進めなくなるという。
仕方がないので、他の方法を考えるため二人は頭を捻るが一向にいい案が浮かばない。
すると、輝好はおもむろに立ち上がると帰り支度を始めた。
「今日はここまでだ。また来る」
「うん。ありがとう。またね」
何の進展もないままだが、今日は切り上げとなった。
携帯を開くと、メインディスプレイの右上の数字は8時を表していた。
「じゃぁ」
「バイバイ」
神音に見送られながら、輝好は待ち合わせ場所であるマクドへ向かった。
全く何も覚えていない神音から、有力な手がかりは得られそうになかった。
「一緒に街を歩いてみるか?」
もしこの近辺に住んでいたとしたら、何か思い出すかもしれない。
そう思い提案してみたが、神音は首を横に振った。
「・・・それは無理」
神音は沈んだ顔をした。
「何故だ?」
「私はここから動けない。この洞窟をぬけることができないの」
神音の話曰く、今まで幾度も出ようと試みてみたものの、入り口まで来ると途端に足が地に張り付いたような感覚に襲われ、それ以上進めなくなるという。
仕方がないので、他の方法を考えるため二人は頭を捻るが一向にいい案が浮かばない。
すると、輝好はおもむろに立ち上がると帰り支度を始めた。
「今日はここまでだ。また来る」
「うん。ありがとう。またね」
何の進展もないままだが、今日は切り上げとなった。
携帯を開くと、メインディスプレイの右上の数字は8時を表していた。
「じゃぁ」
「バイバイ」
神音に見送られながら、輝好は待ち合わせ場所であるマクドへ向かった。