俺様彼氏とお嬢様
【涼】



無理やり抱いた。



栞が取られそうで怖い。



「ごめんな…。」

「ん…。」



あんなことするつもりじゃなかった。



もうアイツに近づかないでほしい。



「りょ…う。」

「目ぇ覚めたか?」

「うん…。」

「ごめんな?痛かったろ?」

「大丈夫♪」



何でそんなに強いんだよ。



「涼の気持ち…分かってたつもりなんだよ?」

「え?」

「さっきはね?アイツに…怒ってたの。」

「怒ってた?」

「うん。涼が震えてたから…ムカついたの。」



そうだったのか…。



「ごめん。そんなの知らなかった。」

「ううん。でも…絶対離れないから。」

「おぅ。」



そうだよな。



栞が離れて行くわけねぇよな。



当たり前のこと分かってなかった。




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