確信のない約束。【上】


そう言うと、有稀ちゃんは場を去った。


なにこれ?
・・・あたし、どうなっちゃうの?
怖いよ・・・


放心状態が続き、しばらくその場に立ち尽くした。
震えが止まらない。
あたし・・・
有稀ちゃんに嫌がらせさせられるの?
明日・・・学校行きたくないな・・・



次の日から、有稀ちゃんはあたしの目の前で悪口を言うようになった。
一緒に言う相手は、遥。
遥もブラスバンド部で、内気なために有稀ちゃんに連れ回されている子。


あたしが朝、教室に入ると、
「アイツ来たし~。マジ無理~」
とふたりで笑う。

授業で発表すると、
「なにあれ?頭いいこと自慢してんの?」
とつぶやかれる。







< 55 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop