確信のない約束。【上】
Aさんみたく、あたしってやっぱり恋愛できないのかなぁ?
だったら、せっかく自分の本当の気持ちに気付いたのに、諦めないといけないってこと?
あたしは心に鍵をかけた。
誰にも開けられないよう、頑丈な鍵を——。
これを開けられるのは、お互いを信じ合えて、愛し合える人———。
だから・・・真司を諦めた。
思い出さないように、好きという感情を失くした。
“絶対に、あたしは恋をしてはいけない・・・”
強く、心に誓った。
———2月8日、寒い日だった。