確信のない約束。【上】
・・・
真司、知ってたの?
「ひとりで抱えるなよ・・・話してほしい」
「なんでっ・・・大丈夫だから」
自分が憎い。
せっかく全て聞いてくれる人がいるのに、素直になれないなんて。
バカだなぁ。強がり。
「凛っ・・・」
そう言って真司は後ろからあたしを抱きしめた。
体温が伝わってくる。
「しん・・・じ・・・」
ふたり触れているとすごくあったかくて・・・
こんな温もり、初めてだよ。
押し込めてた気持ちがあふれ出す。