確信のない約束。【上】


「行くか!」

そう言った真司はいつもより大人っぽく見えた。
・・・あれ?
立ち上がって気付く。
あたしと真司ってこんなに身長差あったっけ?


ふたり並んで通学路を歩く。
・・・どうしてだろう。
真司はこんなにあたしの近くにいるのに、なぜか遠く感じる。

あたしより高い位置にある真司の横顔。
風になびく髪。
つないでいるおっきい手。

全てが

“愛しい———”

なんて思う。






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