<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「桜!」

 後ろを振り返れば、同じバレー部の仲良しで同級生の西東希欧(サイトウキオ)が。

 桜より少し大きい百七十センチもある長身。

 外見は、いかにも外国人とのハーフという感じがする。

 彼女は、父親は日本人、母親は中国人とオーストラリア人とのハーフ。

「希欧!退屈だったよ。」

 桜は近寄り、希欧とぺちゃくちゃおしゃべり。


 そのうちに、先生から入っていいよっと言われて、体育館に入る。

 いつものように、コートを組み立てる。

 ネットを張りながら、

「暖姫、一年生が入ったらこの仕事卒業だね。」

 能戸暖姫(ノトハルヒ)。
 希欧と同じ関係だ。

「そうだね。」

 桜は一年生の姿を想像する。




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