<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 とにかく、走っているときのこと。

 走っていると、体育館が見える。

 確か、今日は男子が体育館半面使って、残り半面はバスケ部が使っているはず。

 休憩なのか、バレー部がぽろぽろと外に出ている。

 もう少し走ると、あれ?

 あそこには、海翔の姿が・・・。

 ふと目が合ってしまった。


――もう、どうしよう。――

 慌てて海翔から眼をそらす。

 少しだけスピードが上がる。

 海翔から逃げるように。

 どんなに速く走っても、海翔のことが頭から離れない。

 むしろ、海翔にどう向き合えばいいのか・・・。



 


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