<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
海翔は部室へ。
桜はそんなの分からない。

「桜って嘘つきだね。」

ぐさっ、苦しい。
凶暴な言葉のピストルの弾が、桜の心を貫く。

痛みを感じて感覚が分からない間に、希欧は桜を引っ張って行く。


 気が付いたら、ここは体育館の裏。

 希欧と桜と暖姫だけ。

 呼び出しのときの定番。

 って、これはまずい雰囲気?

 桜と暖姫は嫌なことしか、頭に浮かばない。

「桜って、本当に嘘つきだね。」

「嘘つきじゃない。」

 今度は言い返せた。

 しかし、これで事が解決できるわけがない。


 
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