<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「あーら、桜ちゃん。」

 後ろを振り返れば、希欧が。

 また、嫌なこと言うだろうな。
 少し逃げようか。

 そう思ったら、


「さっきまで春増くんのこと見てたでしょ。」

 周りに人はいる。

 それなのか小声で言ったつもりだが、桜には大声で言われたような心地がする。

「たまたま視界に飛び込んだだけです。」

 ムスッと怒ってる。

 まあ、本当は海翔のこと恨んでいたけどね。

 誤解を与えないような言ったつもり。

 桜はそう思っているけどね。

 さて、もうそろそろミーティングの時間。
 集合場所に行かないと・・・。



 
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