<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 苦しくて、苦しくて。

 抵抗が止まった。

 このままだと、連れ去られる。

 しかも、周りに誰もいない?

 そうしないと、こんなことしないよね?


 もうダメ。もうダメ。だめだぁ・・・。

「何をやっているんだ。」

 時々裏返っている低い声が聞こえても、何も変わらない。

 ばたばたばた~♪

「おい、今すぐ離せ!」

 男がようやく気が付く。

 しかし慌てている様子はない。

「この子がどうなっても知らないか。」

 ようやく苦しみから解放。

 っと思ったら・・・。



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